休眠期について〜せん定する時の基本〜Vol.06 2018.1.1

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MAIL MAGAGINE Vol.06 2018.1.1

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NEWS PICK UP

新年あけましておめでとうございます

旧年中は格別のお引立てを賜り厚く御礼申し上げます。
本年も、より一層のご支援を賜りますよう、従業員一同心よりお願い申し上げます。
本年もよろしくご愛読のほど、お願いいたします。

12月は苗木シーズンまっさかりで落葉果樹の大苗をどんどん出荷しておりました。ようやく早期ご予約分を出荷し、現在はご注文いただいて1週間前後の発送まで作業が追いついてきました。この冬は寒さの厳しくなるのが早く、平年より寒くなる傾向という予報です。こちら京都は年に数回は本格的な雪となり、一面銀世界となることもあります。苗木が雪の重みで折れていないか見に行ったり、積雪に備える準備など年末年始の休業期間も気を抜けません。

みなさまいろいろお忙しいとは思いますが、大切に育てられている苗木たちの様子も時々見て頂きますようお願い致しますね。

2018年1月9日(火)9時より営業開始です。
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■年末年始の休業期間のご案内
〔年末年始休業期間〕 12月29日(金)〜1月8日(月)
 新年は2018年1月9日(火)より営業開始となります
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※休業中も、インターネットあるいはメールでのご注文は休まずお受けいたしますが、お問合せへのご返答は1月9日(火)以降となります。

ご注文をお急ぎください

下記の品種は2月中旬以降の発送は花芽が落ちやすくなります。
特に早咲きの品種はご注文をお急ぎください。
今年、花を楽しみたい方は、3年以上の大苗をおすすめします。

▲pickup1 ハナウメ 春の訪れを感じさせる一番最初に咲く花!
▲ pickup2 ウメ 花も実も楽しむのなら実梅がおススメ!
▲ pickup3 ハナモモ 桃の節句に!記念樹におススメ!
▲ pickup4 アンズ モモに似たうすピンクの可憐な花を咲かせます!
▲ pickup5 花を観賞するサクラに対して、サクランボは実サクラとも呼ばれます!

休眠期について

一般に落葉樹は、芽が自発休眠からさめるには低温にあう必要があるのです。
そのようなことを今回は一緒に学びたいと思います。
落葉果樹は冬の間に葉を落とす果樹です。
柿、梅、イチジク、スモモ、サクランボ、ユスラウメ、カリン、キウイ、栗、
サンショ、ポポー、桃、ナツメ 等々たくさんの果樹が落葉樹です。

まずは、休眠について書籍で調べてみました。


◆芽は眠る(休眠)◆

【自発休眠と強制休眠】

一般に落葉果樹では、落葉から翌春の初芽までを休眠期というが、生理的には自発休眠期と強制休眠期の二つにわけられる。芽が生理的に眠っている時期を『自発休眠期』と呼ぶ。芽は9月頃からすでに自発休眠に入っており、10月〜11月頃がもっとも休眠が深く、その後低温にあうにつれて、しだいに休眠からさめていく。2月頃になると、大部分の果樹の芽は生理的な眠りからは覚めているが、気温が低いために活動できない状態におかれている。この時期を『強制休眠期』と呼ぶ。

【低温要求】

芽が自発休眠からさめるためには、低温にあう必要がある。 果樹の種類によっても異なるが、落葉果樹では、10℃以下の温度が少なくとも1000時間(連続でなくてもよい)は必要である。 我が国では、鹿児島の奄美大島及び沖縄県を除いては、落葉果樹の低温要求はほぼ満たされている。しかし、施設で促成栽培を行う場合には、人工的に休眠を破ることが必要なこともある。

引用:農学基礎セミナー 果樹栽培の基礎 農文協 より


落葉樹は、一定期間の低温に合わせる必要があり、冬は冬で寒さにきちんと当たらせることが必要とのこと。

先日山椒をご購入頂いたお客様より、春まで室内で置いておくよう にしますというお便りをいただきました。いやいやそれではあんまり良くないんですよ。寒さにも当たる必要があるんです。とお答えし、寒さに当ててもらうようにとお伝えしました。
(マイナス10度がずっと続くという地域ですと凍害にある可能性がありますので、幹を囲うなど工夫をしてください)
常緑果樹は寒さにあててよいことはありませんのでしっかり防寒をしてくださいね。

さて、落葉している間にできる作業はもう一つ。 ”せん定”があります。
文章で剪定についてお伝えするのは大変難しいので いつも図解入りの書籍を紹介しています。

私が今お気に入りでよく参考にしているのは下記です。
写真や図も多く大変わかりやすいです。

剪定もよくわかる おいしい果樹の育て方
三輪正幸著 池田書店

でも 書籍を読む時間ないし・・という方に  下記の基本だけをお伝えしましょう。

枝を切ると木が枯れてしまわないかと心配される方もおられますが 果樹は剪定が必要となります。剪定をしないと果実がなりにくくなりますので 研究しながら剪定をしましょう。

果樹は特に樹種により実の付き方は異なります。
この時期の剪定は来年の花芽を切ってしまうこともありますから バシバシと剪定してしまうと実がつかないこともありますので 残さねばならない枝を見極めることも大切となります。
(個別の果樹ごとの性質は書籍を参照ください)

しかしながら、ぼうぼうに茂っておりますと 風通しも悪くなり病気のもとになりますから 基本は下記に気を付けてすすめます。

せん定する時の基本

〇枝を間引く量

落葉果樹 4〜7割を切る
常緑果樹 1〜3割を切る

〇切り返す長さと枝が伸びる性質

たくさん切り戻すと新しい枝がぐんと伸びる
少しだけ切り戻すと短い枝がたくさん出る

〇先端の芽の向き

切り戻したあと残る枝の先端の芽の向き
 木の中心に向かう内向きの芽が先端にくることは避け
 木の中心より外側に向く芽が 先端にくるように切る

〇花芽を切り落とさないように

先端ばかり適当に切るのはやめましょう。

・枝の先端付近にだけ花芽が付くタイプ
(ビワ・栗・柿・柑橘類・フェイジョアなど)
・枝の全域に花芽が付くタイプ
(梅・イチジク・スモモ・桃・キウイなど) があります。

〇不要な枝を切る(間引く)

・交差している枝(交差枝) → どちらか1本を付け根から切る
・下向きの枝(逆さ枝) →付け根から切る
・平行している枝(平行枝) →どちらか1本を付け根から切る
・弱弱しく短い枝 →付け根から切る
・勢いが強く、ぐんと長く伸びた枝(徒長枝)
 →樹高を高くしたくなければ、少し切り戻す
 →樹高を高くしたい場合 →たくさん切戻す
・株もとから出ている主幹を乱す枝(ひこばえ)
 →樹形を乱す元なので元から切る。
 →株立ちという主幹が数本出た樹形にしたいようであれば3本くらいを残す。
・混み合った枝 →枝数を減らす
・立っている枝(立枝)→付け根から切る。
・内側に向かって伸び、主幹と交差する枝(逆行枝)
・幹から発生する枝(胴吹き枝)→必要な枝は残し、邪魔になるなら切る

と、ここまで長々と書き連ねましたが・・・
剪定は、やはり図でみてもらうのが一番なので寒い日は図書館で研究してもらい、 暖かい日に屋外でのんびり果樹に向き合ってください。

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